今回は、「就労移行支援を利用しても就職できないの?」と不安に思われている方のために、

支援所を利用しても就職できないのは本当なのか

・もし本当なら、その原因は何か

・そして、どのように対策すれば就職できるのか

といった内容で執筆いたしました。

それではいきましょう。

就労移行支援を利用しても就職できないって本当?

結論から言うと、就労移行支援を利用しても就職へ結びつかない利用者が多くいるというのは本当のことです。

以下の資料を一緒に確認しましょう。(出典:厚生労働省資料

上記の資料からもわかる通り、全国3,000以上ある就労移行支援所の5割以上の支援所では5人に1人しか就職できていない現状があります。

さらに、全国の就労移行支援所の約3割が就労率0という実態を表しています。

本来、就労移行支援は就労を目指すために通う場所であるにも関わらず、就職に結びつかない利用者が多くいるのはなぜでしょうか?

就労移行支援を利用しても就職できない原因は?

就労移行支援を利用しても就職できない原因は、利用者側、支援所側、双方にあります。

就職できない人の傾向

支援所を利用しても就職できない人の傾向を紹介します。

  • 体調が安定しない
    • 支援所に通う人の中には、病気や障害の治療と日々向き合っている方々が大勢います。支援所に通い始めた当初は、体調が良かったものの時間の経過と共に病状が悪化してしまった場合、安定して支援所へ通う事ができず、就職も難しくなってしまいます
  • 目的意識が無いままに時間を過ごしてしまう
    • 「こんな職種でこんな会社に勤めたい」という目標や目的が無いままに支援所へ通所する方は少なくありません。その結果、スキルも心構えも中途半端になってしまい、就職先から欲しい人材としての評価を受けることができなくなってしまいます。
  • 自分の障害や病気を説明できない
    • 就職面接において、「自分はこんな障害なので、◯◯のような配慮がして欲しいです。」といった事を伝えなければなりません。しかしながら、自らの障害や病気に関して詳しくないと、具体的な配慮事項を伝えることができません。その結果、企業としても採用する事に二の足を踏んでしまいます。

就労移行支援所側の思惑

利用者の側に課題がある一方で、支援所の側にも就職をサポートできない原因があります。

  • 就職をさせる必要が無いと思っている支援所も…
    • 就労移行支援の売り上げは、利用者の就職数ではなく、利用者が支援所に通った頻度によって決まります。そのため、就職せずに長く通って貰える事の方が良いと思う支援所が一部ある事もまた事実です。就労移行支援所を選ぶ際には、就職実績をしっかりと確認しましょう。

就労移行支援を利用して就職するための対策

就労移行支援を利用して就職へ結びつけるための対策をご紹介します。

  • まずは目的意識を持とう
    • まず、就労移行支援所へ通う前に「こんな職種でこんな会社に勤めたい」という目的意識を育みましょう。目的意識が無いと、そもそも支援所へ通うモチベーションも湧かず、挫折してしまう可能性が高くなる上に、習っているスキルと就職先が求めるスキルの間で、合わないことが起こってしまいます。ただ、目的意識を持つ事は少し難しいと思うので、考えるコツとしては、「こんな職種は嫌だ。こんな会社は嫌だ。」というネガティブ要因から考えるのもひとつおすすめです。
  • 自分の障害や病気を説明できるようになろう
    • そもそも自分はどんな障害や病気なのか。また、必要な配慮事項はなにか。について他人に説明できるようになりましょう。この「どんな配慮が必要なのか」については、企業の人事担当者が最も気にする部分です。僕自身は、就業中に困った事を逐一メモしてストックしました。さらに、同じ障害を持つ方がどんな配慮をして貰ってるのかについてヒアリングなんかもしておりました。
  • 就労移行支援所は就職実績を基に選ぼう
    • 冒頭にお伝えした通り、就労支援所の中には利用者が1人も就職に結びつかない。なんて支援所も沢山あります。そのため、就労移行支援の利用を検討する際には、過去の利用者がどれくらい就職に結びついたのか、またどれくらい職場に定着しているのかをホームページ、または支援所見学の際に確認しましょう。
  • 転職エージェントを利用する手もある
    • 就労移行支援所を介して就職活動をおこなっているものの、なかなか良い就職先に巡り会えない場合、転職エージェントを利用するのも手です。ただ単純にアピールが上手にできてないだけだったり、合う求人が無いだけの可能性も十分にあるので、そんな時はプロに相談するのも良いでしょう。

就職実績の高い就労移行支援所

それでは最後に、就職実績の高い就労移行支援所を紹介します。ぜひ、就労移行支援を利用して、就職を目指す方は参考にしてみてくださいね。

リタリコワークス

運営会社は株式会社LITALICO。主に障害者向けの就労移行支援サービスや児童発達支援事業などを手がける会社です。2016年には東証マザーズへの上場も果たしており、現在は東証一部へ自社株を公開してます。

リタリコワークスは日本全国に事業所を構え、2017年には約1000人以上もの就職者を排出し、5人に4人の割合で職場への定着を実現しています。

この数字は同業界でも非常に高い水準だと言えるでしょう。

ウェルビー

運営会社はウェルビー株式会社。LITALICO同様、障害者向けの就労移行支援サービスや児童発達支援事業などを手がける会社です。2017年には東証マザーズへの上場も果たしており非常に信用性の高い就労移行支援でしょう。

ウェルビーも全国に支援所を構えており、延べ3,500名以上の就職者を排出しております。さらに、リタリコワークス同様5人に4人の割合で職場への定着を実現しています。

ABOUT ME
渡邉まさる
先天性内部機能障害 / 身体障害者手帳1級所持 / うつ病の闘病経験 / 青山学院大学在学中にRepeL, Inc.を創業 / 個人ブログはこちら

 

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