コラム

就労移行支援とは?通所の目的から利用料や利用期間をわかりやすく紹介

「就労移行支援ってどんなところ?」
「通う目的は?どんな人が利用できるの?期間は?」
「どこの就労移行支援に通えばいいの?」

正直、就労移行支援の制度自体が複雑すぎて理解するのが難しいですよね。

今回は、これさえ読めば

・就労移行支援の目的
・就労移行支援の利用料
・就労移行支援へ通える期間
・通うための手続き
・実際にどこへ通えば良いのか

がわかります。それではいきましょう。

就労移行支援とは

就労移行支援とは、障害者総合支援法で定められた障害福祉サービスのひとつです。

障害をお持ちの方が、原則2年間(24ヶ月)通う事ができます。

就労移行支援の目的は、職業訓練を経て障害者が企業で働けるようになることにあり、具体的には、2年間を通して以下のような訓練や支援をおこないます。

  • 職業訓練
    • 希望職種に必要な知識と能力を身につける(ExcelなどのPC基礎)
  • 就職支援
    • 就職に関する悩み相談
    • 希望の職場を探す手伝い
    • インターンシップ先の紹介
    • 履歴書の添削
    • 模擬面接の練習
  • 定着支援
    • 就職後の職場定着支援

どんな人がサポートしてくれるの?

就労移行支援所ではどこの支援所でも配置人員は決まっています。

以下5つのポジションの職員が利用者をサポート。

  • 管理者
    • 就労移行支援事業所の事業運営における管理者。スタッフが働きやすい空間を作るのが仕事
  • サービス管理者
    • 利用者の個別支援計画の作成や他スタッフへのアドバイスなど、管理者と比べるとより中の事に多く関わります。
  • 就労支援員
    • 企業インターンの斡旋などで利用者の就労を支援。就労後のサポートもおこないます。
  • 生活支援員
    • 利用者ひとりひとりの個別支援計画に基づき、日常生活の支援をします。
  • 職業支援員
    • 利用者ひとりひとりの個別計画書に基づき、職業訓練のサポートをします。

 

・就労移行支援とは、2年間の職業訓練を通して障害者が企業で働けるようになるになるための支援をする場所のこと。

就労移行支援を利用できる対象者

就労移行支援を利用できるのは、企業等への就職を希望する18歳以上65歳未満の障害や難病のある方です。

障害者手帳を持っていない場合でも利用できるので、まずは最寄りの自治体に相談してみましょう。

  • 精神障害
    • うつ病、統合失調症、躁うつ病(双極性障害)、不安障害、適応障害、てんかんなど
  • 身体障害
    • 内部障害、肢体不自由、聴覚障害、視覚障害など
  • 発達障害
    • ADHD、学習障害(LD)、アスペルガー症候群など

就労移行支援の利用料金

障害福祉サービスのご利用者が負担する料金は、サービス提供費用の1割を上限として、世帯の所得に応じて月ごとの負担上限額が設けられています。

自己負担額は、所得に応じて次の4区分の負担上限月額が設定され、ひと月に利用したサービス量に関わらず、支払う金額は一律です。

区分 世帯収入状況 負担上限月額
生活保護 生活保護受給世帯 0円
低所得 市町村民税非課税世帯注1 0円
一般 1 市町村民税課税世帯
(所得割16万円未満(注2))※入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム・ケアホーム利用者を除きます(注3)。
9,300円
一般 2 上記以外  37,200円

(注1)3人世帯で障害基礎年金1級受給の場合、収入が概ね300万円以下の世帯が対象となります。
(注2)収入が概ね600万円以下の世帯が対象になります。
(注3)入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム、ケアホーム利用者は、市町村民税課税世帯の場合、「一般2」となります。

就労移行支援を利用するまでの流れ

就労移行支援を利用するためには、就労移行支援所と行政へそれぞれに対して手続きが必要となります。

  • Step1:就労移行支援所を探す
    • お近くの市・区役所にある障害福祉課へ相談すると、あなたに合った就労移行支援所を紹介して貰えます。また、病院の先生等の紹介、あるいはGoogleで「就労移行支援所 おすすめ」と検索し検討するのも良いでしょう。

 

  • Step2:就労移行支援所を見学する
    • 紹介や検索によって気になる就労移行支援所をいくつかピックアップできたら、実際に見学をしましょう。地域にもよりますが、恐らく3つほどに絞れるでしょう。そこで、実際のカリキュラムや職員、利用者の様子を確認し、ミスマッチを防ぎましょう。

 

  • Step3:実際の通所先を決める
    • さて、いくつかの就労移行支援所を見学した後、実際に通いたいと思う就労移行支援所を1つに絞りましょう。もちろん、就職するための職業訓練カリキュラムも重要ですが、支援所の雰囲気を何よりも大切にすると良いでしょう。

 

  • Step4:障害福祉サービス受給者証を申請・受け取る
    • 実際の通所先を決めたら、就労支援所の方で利用計画書を作成して貰う必要があります。一通り必要書類が揃った段階でお住いの行政窓口に就労移行支援を利用したい旨を伝えて、受給者証の申請をおこないましょう。

 

  • Step5:利用契約・利用の開始
    • 受給者証が届き次第、利用する就労移行支援事業所と利用契約をおこないます。その後問題等が無ければ利用の開始です。就労移行支援事業所の職員が「個別支援計画」を作成するので、就職を目指して個別カリキュラムをこなします。

就労移行支援所の選び方

実際にどんな基準で就労移行支援所を選べば良いのでしょうか?

過去利用者の就職実績があるか

現在(※2020年 9月時点)、就労移行支援所の数は全国で3,500所以上あります。

利用者が就職を果たせている支援所が多くある一方で、残念ながらなかなか就職に結びつかせることができない支援所も数多くあります

そのため、就労移行支援所を見学する前にホームページを閲覧し、その支援所の就職実績を確認することが極めて重要です。

また、就労定着率も考慮しなければなりません。

就職は果たせたものの、就職先が悪く、職場に定着してないのでは意味がありませんよね。

就職率・職場定着率共に80%以上であれば、ひとまずは問題ないでしょう。

理想のカリキュラムがあるか、指導者がいるか

就労移行支援所へ通う前に、2年間の職業訓練を通して、実際どんな職種へ就きたいかをイメージする事は極めて重要です。

例えば、2年間の職業訓練を通して「プログラマーの職種に就きたい!」と思ったとしましょう。

確かに、プログラマーになるためのカリキュラムは存在するものの、実際にプログラミングを教えられる人がいない。というのはよくある事です。

自分が理想とする職業に就くためのカリキュラムがある事はもちろん、それを教えられる指導員がいるかどうかはしっかりと確認しましょう

支援所の雰囲気が合っているか

過去の利用者の多くが就職できている。さらに、自分に合う理想のカリキュラムと指導員がいる。ここまでで全ての条件が揃ったように思いがちですが、最も重要なのは支援所の雰囲気が自分と合っているかです。

当たり前ではありますが、支援所の雰囲気が合っていないと当然2年間も通う事はできません。

支援所見学の際、人間関係等含めた支援所の雰囲気はしっかりと把握しておきましょう。

就労移行支援の口コミ・評判

さて、実際に就労移行支援を利用している、または利用した事がある方の意見や感想を確認しましょう。

きちんと通えば、就職への道が見えるようですね!

希望する職種をしっかりと見据えた上で通所先は選びたいです!

ネガティブな印象をお持ちの方もいるようですね。通所先は慎重に選ぶ必要がありそうです。

検討すべき就労移行支援所一覧

就労移行支援の利用を検討する際、「実際どこの就労移行支援を利用すればいいの?」と思われるでしょう。

もちろん、ひとりひとりに合った就労移行支援所があるのは事実ですが、いくつか就労移行支援所をピックアップするので、まずはそのあたりから検討してみてください。

リタリコワークス

運営会社は株式会社LITALICO。主に障害者向けの就労移行支援サービスや児童発達支援事業などを手がける会社です。2016年には東証マザーズへの上場も果たしており、現在は東証一部へ自社株を公開してます。

リタリコワークスは日本全国に事業所を構え、2017年には約1000人以上もの就職者を排出し、5人に4人の割合で職場への定着を実現しています。

この数字は同業界でも非常に高い水準だと言えるでしょう。

 

ミラトレ

就労移行支援所「ミラトレ」は、障がい者向け就職・転職サービスを展開するdodaチャレンジと同じPERSOLグループが運営する支援所です。

「ミラトレ」の最大の強みは、障がい者雇用領域においての圧倒的知見にあります。

就労移行支援所を卒業した際、より就職企業の幅を広げたい方には「ミラトレ」は非常におすすめでしょう。

 

ココルポート

就労移行支援所「ココルポート」は、首都圏を中心に約40もの事業所を展開する支援所です。

「ココルポート」の最大の強みは、70種類以上にもなる豊富なプログラムにあります。

さらに、交通費支給や事業所には無料のドリンクバーがあるなど、利用者の快適さを追求している事業所であることは間違いないでしょう。

 

就労移行支援に関するよくある疑問・質問

就労移行支援に関するよくある疑問・質問をまとめてみたので確認してみてください。

  • 就労移行支援所で工賃(給料)はもらえるのか
    • いいえ。工賃や給料は貰えません。もし工賃を貰いながら職業スキルを身に付けたいという事であれば、就労継続支援や都道府県が運営する職業訓練校へ通う事をおすすめします。

 

  • 交通費は出るのか
    • 支援所によります。交通費を出している支援所もあれば、そうでない支援所もあります。もし交通費支給が必須の場合は、事前にヒアリングしましょう。

 

  • 就職活動はいつから始められるのか
    • 支援所やその人にもよりますが、大体半年を過ぎた頃から就職活動について動き出すケースがほとんどです。

就労移行支援の利用を検討する際のポイント

最後に、就労移行支援の利用を検討する際におさえておくべきポイントをチェックしましょう。

利用を検討する際の5つのチェックポイント
  1. 就労移行支援は企業へ就職するための訓練所です
  2. 最大で24ヶ月(2年)通うことができます
  3. 利用料金は世帯所得によって異なります
  4. 障害者手帳が無くても通うことができます
  5. 支援所を検討する際最も重要なのは支援所の雰囲気です

お疲れ様でした。

ぜひあなたが自分に合った就労移行支援所を選べる事を願っております。

ABOUT ME
渡邉まさる
先天性内部機能障害 / 身体障害者手帳1級所持 / うつ病の闘病経験 / 青山学院大学在学中にRepeL, Inc.を創業 / 個人ブログはこちら