この記事では『障害者の就労を支援する6つの選択肢』について紹介する。
障害者としての就労を考えているが、自分の状態と障害の特性を考えた時に「どんな働き方がいいんだろう?」と考えている。
といった疑問を持っている方に読んで頂きたい内容となっている。
実は僕自身が障害者手帳1級手帳を所持する障害者であり、同じような課題に直面したことがある。
なので、今回僕と同じような課題を抱えた方の役に立ちたいと思い、この記事の執筆に至った。
もくじ
障害者の就労支援とは
さて、障害者の就労支援の選択肢を紹介する前に、そもそも「障害者の就労支援」とは何か。について少し考えたい。
あなたは障害者の就労支援と聞いてどんなものを思い浮かべるだろうか?
恐らく、最も多くの人が思い浮かべるものは「就労移行支援所」や「就労継続支援所」のようなものではないだろうか?
しかしながら、僕は「障害者の就労支援」をもっと広く捉えている。
つまり、障害者の就労支援とは「障害者の就労を助けるコミュニティー」であると僕は考えているのだ。
「障害者の就労を助けるコミュニティー」という軸で障害者の就労支援を考えた時に、取ることのできる選択肢が6つあるので、次のトピックから紹介したい。
障害者の就労支援の選択肢01:「就労移行支援所」
さて、このトピックでは、障害者の就労を助けるコミュニティーの1つである「就労移行支援所」について紹介する。
就労移行支援所とは
就労移行支援とは、障害のある人のための職業訓練・就活支援サービスだ。
一般企業で働くことを目指している障害者に対して、身につけるべきスキルを熟練させるための手助けをしてくれるようなサービス、訓練所みたいなものだと思ってくれて良いだろう。
就労移行支援で受けられるサービス
就労移行支援で受けることのできるサービスは主に3つ。
就労移行支援サービスは、障害者総合支援法で定められた障害福祉サービスの1つであるため、場所によってサービス内容が微妙に異なるので、ここでは概要だけ紹介することになる。
01:職業訓練

就労移行支援所で受けれるサービスの1つとして、職業訓練がある。
職業訓練とは、一般企業などで働く場合に必要な能力を熟練させることだ。
職業訓練の内容は多様で、最近ではweb・インターネットサービスを作る技術であるプログラミングを教える就労移行支援所も増えている。
時代の潮流に乗りながら、サービス内容を変化させていくのが特徴的だ。
02:就職支援

就労移行支援サービスでは職業訓練サービスを受けた後に就職支援を受けることも可能だ。
当然、職業訓練をしてくれた就労移行支援所のスタッフは、あなたの強み・弱みを知っている。
自分で就職先を探すよりも良い方法だろう。
03:定着支援

2018年度から就労定着支援事業制度がスタートした。
これにより、就労移行支援サービスを経て一般企業などに就職を果たした方は、その後継続的に就労定着支援を受けることが可能だ。(最長で3年6ヶ月)
就労移行支援サービスの対象者
労移行支援サービスの対象者は、身体障害者・知的障害者・精神障害者に限る。
就労移行支援サービスを利用する障害者は年々増えており、需要はますます上昇傾向にある。
下の図で利用者数や障害ごとの利用者割合を確認して欲しい。(※参考:1


就労移行支援を利用できる期間
就労移行支援サービスを利用できる期間は約2年間だ。
基本的には就労移行支援所に2年間通った後、就職することになる。
しかしながら、就職がうまくいかなかった場合には、再度就労移行支援サービスを利用できる可能性もあるので、あくまで利用期間は一区切りのような感覚だろう。
下記の図で基本的な利用期間を紹介する。簡単に把握しよう。

就労移行支援所の利用料
就労移行支援所の利用料は3パターンだ。
利用料が無料になる場合、利用料が9300円の場合、利用料が37200円かかる場合に分類される。
それぞれのパターンで条件があるので、確認しよう。(※参考:2
区分 | 世帯の収入状況 | 負担上限月額 |
生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般 1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満) | 9,300円 |
一般 2 | 上記以外 | 37,200円 |
・給料や工賃はもらえるの?
結論から言うと、給料や工賃は貰えない。
あくまで就労するための訓練であり、働いているという考え方ではないのだ。
よって、給料や工賃は発生しない。
しかしながら、市区町村や事業所によっては通所助成や更生訓練費などの呼び方で利用者に助成金を支払っているところもある。
横浜市では、交通費を全て市が負担する取り組みがおこなわれているのだ。
就労移行支援所のメリット
企業から一定評価される指標になる

しっかりと就労移行支援所に通うことができれば、企業側にもアピールできるようですね。
就労移行支援所のデメリット
心無い言葉を言われることも

就労移行支援所にはあらゆるバックグラウンドを持った人がいる。
中には他者に配慮できない人もいるようだ。
おすすめの就労移行支援所
さて、就労移行支援所の評判、メリットやデメリットが確認できたところで、おすすめの就労移行支援所を確認していこう。

上記のツイートからも読み取れるように、通うべき就労移行支援所には3つの条件がある。
1.職場体験の機会があること
2.支援プランを具体的に示してくれる
3.定期的に職員の研修がある
この3つを軸におすすめの就労移行支援所を確認しよう。
・リタリコワークス
就労移行支援所としてまず名前が挙がるのがリタリコワークスだろう。
株式会社LITALICOが運営しており、2015年には東証への上場も果たしている。
実際の僕の友人でもリタリコワークスを利用している人がいる。
友人の話では「本人のやる気さえあれば、十分にバックアップして貰える」とのことだ。
上場企業ということもあり、しっかりとした運営がなされていることは間違いないだろう。
リタリコワークスの評判についてはこちらの記事(『リタリコワークスってどんなところ?気になる評判は?』)で確認して欲しい。
障害者の就労支援の選択肢02:「就労継続支援A型」
さて、このトピックでは、障害者の就労を助けるコミュニティーの1つである「就労継続支援A型」について紹介する。
就労継続支援A型とは
就労継続支援A型とは、障害や病気が原因で、一般企業で働くことが難しい人が働く場所(事業所)のことだ。
就労継続支援B型という似たようなサービスがある。就労継続支援B型もA型と同様に、障害や難病を持った人が働く場所だ。
この2点にある大きな違いは、雇用契約を結ぶかどうかだろう。
就労継続支援B型は雇用契約を結ばない。それが原因で、貰える工賃が少なくなってしまうといった課題がある。
一方で、就労継続支援A型は、雇用契約を結ぶため最低賃金が保証されているのだ。
就労継続支援A型の仕事・作業内容
就労継続支援A型の仕事や作業内容は、一般企業の就労とほとんど変わらない。
違う点があるとすれば、主に以下の3点だろう。
1.障害者や難病の方が就労している
2.平均給料が低い
3.平均の就労時間が短い
一般企業で就労した場合の月額平均給与が20万円〜30万円ほどだとすると、就労継続支援A型の月額平均給与は6万円〜7万円ほどになる。
さらに、就労時間が短い事業所がほとんどだ。
一般企業の1日の平均就労時間が約8時間だとすると、就労継続支援A型の平均就労時間は約4時間〜約8時間ほどだろう。
就労継続支援A型の対象者
就労継続支援A型事業所を利用できるのは、18歳以上65歳未満の身体障害・精神障害・知的障害・発達障害を患っている者だ。
加えて以下2つの条件のいずれかに該当している必要がある。
1.就労経験があり、現在無職の方
2.就労移行支援サービスを利用したが、就職には結びつかなかった方
基本的には以上の条件だが、都道府県や地方自治体によっては融通が効く場合があるので、ぜひ相談してみると良いだろう。
・障害者手帳が無くても利用できる?
就労移行支援A型は障害者手帳が無くても利用できる場合がある。
ただし医師の診断書は必須なので、担当医や市区町村の障害福祉窓口に相談すると良いだろう。
すくなくとも、手帳を持っていないからと言って諦める必要はない。
就労継続支援A型の利用料金
就労移行支援A型事業所の利用料金は、事業所に通所する日数と世帯収入によって変わる。
もちろん通う日数が多ければ多いほど利用料金は掛かるが自己負担学に関しては、月額の上限額が定められているので安心だ。
利用料は基本的に前年度の収入によって決まるので、確認しておこう。
具体的な月額の上限額に関しては、以下の表を確認して欲しい。
区分 | 世帯の収入状況 | 負担上限月額 |
生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般 1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満) | 9,300円 |
一般 2 | 上記以外 | 37,200円 |
就労継続支援A型の給料・工賃
就労継続支援A型では雇用契約を結ぶので、最低賃金が保証されている。
先ほども紹介したが、ここが就労継続支援B型と大きく異なる点だろう。
さて、厚生労働省の調査によると、就労継続支援A型の平均給料・工賃は月額平均6万7795円だ。(2015年度時点)
就労継続支援B型の月額平均工賃が1.5万円ほどだということを考えると、同じ福祉サービスでもずいぶん違うのがわかる。
他にもそれぞれのサービスで違いがある。もし興味のある方がいたら下記の記事を確認して欲しい。
就労継続支援A型の利用期間
就労継続支援A型の利用期間に制限は無い。
もちろん雇用契約を結んでいるので、一般企業で働くのとなんら変わらないのだ。
同じ福祉事業サービスである就労移行支援だと最高で2年しか通うことができない。
そのあたりを混同してしまう人がいるので、気をつけよう。
就労継続支援A型の評価・口コミ
【自分に合うA型事業所を見つけた方も】

【一方で給料に対する不満を口にする声も…。】

【A型事業所が合わない人も…。】

おすすめの就労継続支援A型は人によって違う
就労継続支援A型事業所では場所によって異なる仕事が用意されている。
なので、自分が本当にやりたい仕事を基準に考えるのが最も良い選び方だろう。
さらにA型事業所を選ぶ上で重要となるのが、同じ時間を共に過ごすスタッフや仲間の存在だ。
そのあたりも事業所見学の際、確認できると良いだろう。
障害者の就労支援の選択肢03:「就労継続支援B型」
さて、このトピックでは、障害者の就労を助けるコミュニティーの1つである「就労継続支援B型」について紹介する。
就労継続支援B型とは
就労継続支援B型とは、障害を理由に企業で働くことが困難な方が軽作業などの就労訓練を行うことができる福祉サービスだ。
障害者総合支援法に基づく福祉サービスのひとつであり、基本的に利用者の状況に合わせて柔軟に対応して貰えるのが特徴だろう。
就労移行支援所と大きく違う点として、工賃(成果に対する報酬)を受け取ることができる。
各地に1万以上の就労継続支援B型事業所があり、利用者数は25万人を超える。(※参考:3
就労継続支援B型の仕事・作業内容
就労継続支援B型事業所では、場所によって仕事や作業内容は様々だ。
パンやクッキーなどを作るところもあれば、Webサービスを作るようなプログラミングの技術を教えている事業所もある。
事業所によって作業内容が違うので注意が必要だ。
・1日のスケジュール
ここで、就労継続支援B型事業所の簡単な1日のスケジュールを紹介したい。(※参考:4
ここで紹介するのはあくまで1例だが、概ねどこの事業所でも同じようなスケジュールだろう。
1. AM:9:30 朝礼・体操
2. AM:10:00 作業開始
3. AM:10:50 休憩
4. AM:11:00 作業開始
5. AM:11:50 昼食
6. PM:13:00 作業開始
7. PM:13:50 休憩
8. PM:14:00 作業開始
9. PM:14:50 休憩
10. PM:15:00 作業開始
11. PM:16:00 掃除・終了
就労継続支援B型の対象者
就労継続支援B型を利用できるのは、基本的に身体障害、知的障害、精神障害、発達障害を患っている方になる。
その上で、以下4つの項目のどれかを満たすことが条件となる。
1.就労経験があり、年齢や体力面で一般企業の就労が困難な方
2.年齢が50歳以上である方
3.就労移行支援事業者などによるアセスメントで、就労面の課題が浮き彫りになった方
4.障害基礎年金1級を受給している方
・就労継続支援B型の利用には就労経験が必要
就労継続支援B型事業所を利用するためには、就労経験、または就労移行支援所での訓練経験が必要だ。
そこで、就労に対する課題のアセスメントが行われる必要があるのだ。
アセスメントについて、詳しく知りたい方はこちらの記事(『就労継続支援B型に通うための就労アセスメントとは?』)を確認して欲しい。
また、障害者手帳を持っていない方でもB型事業所を利用できることがある。
そのあたりは近くの市区町村の障害福祉課に確認して貰いたい。
・就労継続支援B型の利用には年齢制限がない
就労継続支援B型事業所を利用する際に、「年齢制限はあるの?」といった意見を多く耳にするが、年齢制限はないので心配する必要はない。
就労継続支援B型の利用料金
就労移行支援B型事業所の利用料金は、事業所に通所する日数と世帯収入によって変わる。
もちろん通う日数が多ければ多いほど利用料金は掛かるが自己負担学に関しては、月額の上限額が定められているので安心だ。
具体的な月額の上限額に関しては、以下の表を確認して欲しい。(※参考:5
区分 | 世帯の収入状況 | 負担上限月額 |
生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般 1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満) | 9,300円 |
一般 2 | 上記以外 | 37,200円 |
就労継続支援B型の評価・口コミ
【B型事業所を再利用する方も】

【一方で不満を口にする方も】

おすすめの就労継続支援B型は人によって違う
B型事業所では場所によって全く異なる作業内容が用意されている。
なので、自分が本当にやりたい仕事や作業を基準に考えるのが最も良い選び方だろう。
例えば、おいしいパンを作って消費者に届けたい人はそれを仕事や作業にしているB型事業所に通えば良いし、パソコンの技術を使って仕事をしたい人はそれをおこなっているB型事業所に通えば良いのだ。
さらに家から通えることもB型事業所を選ぶ上で重要な指標だろう。
障害者の就労支援の選択肢04:「就職・転職エージェント」
さて、このトピックでは、障害者の就労を助けるコミュニティーの1つである「就職・転職エージェント」について紹介する。
障害者の転職に特化した就職・転職エージェントとは
「障害者就職・転職に特化した転職エージェントって何?」という声が聞こえてきそうだが、役割は非常にシンプルだ。
障害者の就職・転職に特化したエージェントの役割は、就職・転職相談者の悩み・課題を聞き、その人に合った転職先を紹介することだ。

就職・転職エージェントの対象者
結論から言うと、就職・転職エージェントの対象者は以下3つのどれかの条件を満たしている者だ。
・身体障害者手帳を所持している
・精神障害者保健福祉手帳を所持している
・療育手帳を所持している
就職・転職エージェントの利用料金
このサービスは例外なく無料で利用可能だ。
就職・転職エージェントサービスを展開している会社は利用者ではなく、受け入れ先の企業側からお金を貰うことになるため、利用者は料金を負担せずに就職・転職エージェントを活用できる。
障害者が就職・転職エージェントを利用するメリット
障害者が就職・転職エージェントを利用するメリットは以下の3つだ。
・無料で転職相談可能
・障害者の就職・転職に関するの知識が豊富
・障害者が働きやすい優良求人が多い
・無料で就職・転職の相談ができる
障害者の就職・転職に特化したエージェント(キャリアアドバイザー)への相談には一切費用が掛からない。しかも、エージェントに相談したからといって、そのエージェントを通して転職をしなければならないということは一切ないので安心だ。
例えば「自分にどんな仕事が向いているのかわからない」のような悩みを抱えている人であれば、専門のエージェントが親身に相談にのってくれるはずだ。
・障害者の転職に関する知識が豊富
実際に僕自身、障害者の就職・転職に特化したエージェントに会ったことがあるが、彼らは障害者雇用の転職事情にかなり精通している。
例えば、「あそこの会社は身体障害者向けのバリアフリーが、どこの会社よりも充実している」「この会社なら車椅子でも駅からアクセスしやすい」というような情報を数多く持っているのだ。
きっとあなたが活躍できる職場の情報を提供してくれるはずだ。
・障害者が働きやすい優良求人が多い
先ほど、ハローワークの求人は”求人掲載費を出したくない”企業の求人が多いことを紹介した。
しかしながら、障害者の就職・転職に特化したエージェントの場合には求人掲載費(厳密に言うと、人材紹介料)を出してでも採用したい企業の優良求人が多い。
障害者が就職・転職エージェントを利用するデメリット
障害者が就職・転職エージェントを利用するデメリットは以下の2つだ。
・担当エージェントによって当たり外れがある
・合わない求人を押し付けられる可能性がある
・担当エージェントによって当たり外れがある
担当するエージェントによっては、やる気がなかったり、あなたの性格を理解してくれないエージェントもいる。
よっぽどひどかった場合には、担当エージェントを変えるように要求することは可能だが、基本的にこちらから担当エージェントを選ぶことはできない。
対策として、エージェント相性が合わなかった場合に備えて、就職・転職エージェントを2社以上登録し利用することをおすすめする。
・合わない求人を押し付けられる可能性がある
障害者特化型の就職・転職エージェントを運営しているのは基本的に民間経営の法人企業だ。
法人企業の場合には仕組み上、継続的に売り上げを出さなければならない。
つまり、相談者に合わないとわかっていても、売り上げ達成のために無理やり求人を紹介し転職を促すケースもある。
対策としては先ほどと同じように、就職・転職エージェントを2社以上登録し利用するか、転職サイトを利用するのも手だ。
おすすめの就職・転職エージェント
・ラルゴ高田馬場
まず第1におすすめしたいのがラルゴ高田馬場だ。
ラルゴ高田馬場は、障害者手帳を所持している人の就労をサポートする、専門の就職・転職エージェントが在籍する会社。
そして、ラルゴ高田馬場の特徴・強みとしては、「長期就労」をゴールとして就労をサポートしている点だろう。
実は今回、障害者転職に特化したおすすめ転職エージェントの記事を執筆する上でラルゴ高田馬場へインタビューを敢行した。
参考:「あなたにとって最高の就労を一緒に探しましょう」 ー ラルゴ高田馬場
ぜひインタビュー記事もご覧頂いた上でぜひラルゴ高田馬場へ転職相談をしてみてはいかがだろうか。
・アットジーピー(atGP)
障害者転職サポート実績業界No.1、国内最大手の障害者専門転職エージェントであるアットジーピーはまず間違いなく信頼できる転職エージェントだ。
運営会社は、東京にオフィスを構える株式会社ゼネラルパートナーズ。
実際に僕自身もゼネラルパートナーズとは縁があり、本社まで訪れた事がある。
その際にも、社員全員が気持ちの良い挨拶をしてくれたのをよく覚えている。
社長自身が「障害者差別」という課題を解決したいと強く願っている一人でもある。それは、会話をしている中でいつも感じていた。
アットジーピー(atGP)を利用すればまず間違いなく親身になってくれるだろう。
・dodaチャレンジ
dodaチャレンジは、日本最大級転職エージェント「doda」を運営するPERSOLグループの障害者の転職に特化したサービスだ。
強みとしては、圧倒的求人数だろう。
さらに「doda」で紹介している会社の非公開求人を多く持っているはずなので、より自分に合った企業へ転職しやすくなるはずだ。


障害者の就労支援の選択肢05:「障害者就労支援センター」
さて、このトピックでは、障害者の就労を助けるコミュニティーの1つである「障害者就労支援センター」について紹介する。
障害者就労支援センターとは
障害者就労支援センターとは、障害者の就労を拡大させる目的で運営されている法人コミュニティーだ。
地元の特別支援学校やハローワークと連携しながら、障害者が安心して働けるようになる取り組みをしている。
障害者就労支援センターの対象者
障害者就労支援センターを利用できるのは、その自治体に在住しており、就労に悩んでいる障害当事者、またはその家族だ。
さらに、障害者雇用を考えている企業も利用可能だ。
障害者就労支援センターの利用料金
障害者就労支援センターの利用料金は、相談・支援共に無料だ。
しかしながら、交通費などの費用は自己負担になるので、注意しよう。
障害者就労支援センターのメリット
障害者就労支援センターを利用するメリットは、自分の軸で就労の選択をできるということだろう。
例えば、就労移行支援所や転職エージェントの場合は運営会社が民間企業なので、「うちのサービスを利用した方がいいですよー!」のような、ポジショントークをされてしまう可能性がある。
しかしながら、障害者就労支援センターの運営は民間ではないので、ポジショントークをされることは非常に少ないだろう。
選択を押し付けられる心配がないので、自分の軸で就労の選択をできるだろう。
障害者就労支援センターのデメリット
障害者就労支援センターを利用するデメリットは、希望する企業の求人が無い可能性があるということだろう。
もう少し詳しく説明する。
障害者雇用求人を企業側が障害者就労支援センターで掲載するのは基本的に無料だ。
一方で、民間企業の求人媒体に頼むと求人掲載費や紹介料が掛かる。
その場合、「掲載費無料の障害者就労支援センターにどの企業も求人を出すんじゃないの?」と思われる方もいるかと思うがそんなことは全くない。
障害者を積極的に雇用したい企業にとっては、掲載費を出してでも社会人スキルの高い障害者を雇用したいのだ。
そして多くの企業が障害者に特化した専門のエージェントを利用しているのもまた事実だ。
なので、「こんな企業に行きたい」と思われている方にとっては、障害者就労支援センターが機能しない場合もある。
障害者の就労支援の選択肢06:「ハローワーク」
さて、このトピックでは、障害者の就労を助けるコミュニティーの1つである「ハローワーク」について紹介する。
ハローワーク(公共職業安定所)とは
ハローワーク(公共職業安定所)とは、就職先を無料で紹介してくれる職業紹介所のことだ。
一般的に就職先を見つける場合、自分で勤務希望先企業を探さなければならない。
しかしながら、自分で勤務希望先企業の求人を探すのが難しい場合もあるだろう。
当然障害者である場合には、一般に比べて求人を探すのが難しい傾向がある。なぜならば、障害特性に合った就職先を見つけなければならないため、圧倒的に求人数が少ないからだ。
そんな課題を解決するのに役立つのがハローワークなのだ。
ハローワークであれば障害者の特性に合わせた求人が数多くある。
さらにハローワークには、障害者の就職に詳しい相談員に相談できる体制が整っているため、自分の希望勤務先企業が見つかりやすいのだ。
ハローワークの対象者・利用料金
ハローワークは基本的に誰でも利用可能だ。さらに利用料金も掛からない。
しかしながら、交通費などは自己負担となるので注意しよう。
ハローワークを利用するのメリット
障害者がハローワークを利用するメリットは以下の2つだ。
・障害者雇用について相談できる体制が整ってる
先ほども少し触れたが、ハローワークでは職業指導官や就職促進指導官に加えて、非常勤の障害専門の相談員に就職や転職の相談ができる体制となっている。
障害者雇用を利用して、自分がどんな職業に就くべきなのか。また、自分がどんな仕事をやりたいのかについてまだ不明確である場合には十分に利用を考えるべきだろう。
・障害者雇用求人数の多さ
確かに、民間企業の求人媒体にも障害者雇用の求人はある。
しかしながら、民間企業の求人媒体に依頼する場合、掲載料を取られるため掲載に前向きでは無い企業も数多くあるのだ。
一方で、ハローワークでの求人掲載は無料だ。
それが理由で民間企業の求人媒体より多くの求人が掲載される傾向にある。
数多くの障害者雇用求人から職を選びたい人にはおすすめだ。
ハローワークを利用するのデメリット
障害者がハローワークを利用するデメリットは、障害者就労支援センターと被ってしまうが、行きたい企業の障害者求人が無い場合があることだろう。
障害者雇用求人を企業側がハローワークで掲載するのは無料だ。
一方で、民間企業の求人媒体に頼むと求人掲載費や紹介料が掛かる。
その場合、「掲載費無料のハローワークにどの企業も求人を出すんじゃないの?」と思われる方もいるかと思うがそんなことはない。
理由としては、障害者就労支援センターと一緒で、掲載費を出してでも社会人スキルの高い障害者を雇用したいからだ。
なので、「こんな企業に行きたい」と思われている方にとっては、ハローワークは不向きだろう。
【まとめ】障害者の就労支援はどれを選ぶべきなのか
さて、ここまでのトピックで障害者の就労支援における6つの選択肢について紹介した。
最後のトピックでは「実際に、障害者の就労支援はどれを選ぶべきなのか」について紹介していこう。
基準として以下3つを軸に判断していきたい。
01.そもそも就労をするかどうか迷っている
02.就労をすることは決めているが、企業で働く前に一旦ステップを踏みたい。
03.今まで企業で働いていた。このタイミングで違う仕事をしてみたい。
01:就労をするかどうか迷っている人
結論から言うと、就労するかどうか迷っている人は、最初に障害者就労支援センターorハローワークへ訪れることをおすすめする。
なぜならば、行政が運営しているコミュニティーの場合には、就労を強制されることが無い。つまり、利用者にとって、就労しない方が良いと判断した場合には、そのようなアドバイスをしてくれるだろう。
一方で、民間企業のサービスを利用した場合には就労する気が無いにも関わらず、「自社のサービスを利用して就労した方がいいですよ」と就労の強制を促されるかもしれない。
そのため、もしあなたが就労しようか迷っているという悩みを抱いていた場合は、障害者就労支援センターorハローワークへ訪れるべきだろう。
02:企業で働く前に一旦ステップを踏みたい
結論から言うと、企業で働く前に一旦ステップを踏みたい人は、最初に就労移行支援所or就労継続支援所へ訪れることをおすすめする。
なぜならば、就労移行支援所の役割がまさしく「企業で働く前の就労準備」にあるからだ。
そのため、企業で働く前に一旦ステップを踏みたい人は就労移行支援所に通う、または、就労継続支援所で働きながら、次のステップを模索するのが良いだろう。
03:新しい仕事にチャレンジしたい
結論から言うと、新しい仕事にチャレンジしたい人は、就職・転職エージェントの利用をおすすめする。
「新しい仕事を探すのってハローワークじゃダメ?」という声が聞こえてきそうだ。
もちろんハローワークでも構わない。しかしながら、ハローワークのデメリットでも紹介したが、就職・転職エージェントの方が求人の質という点では上回っているのだ。
そのため、有名企業などで新しい仕事にチャレンジしたい場合は、就職・転職エージェントサービスの利用をおすすめする。
・参考リスト
参考1: 厚生労働省 『障害福祉サービスの実利用者数の推移』PDF
参考2: 厚生労働省 『障害者の利用者負担』
参考3: 厚生労働省 『社会福祉施設等調査』
参考4: NPO法人 はっぴぃ21 福祉会 『就労継続支援B型 1日の流れ』
参考5: 厚生労働省 『障害者の利用者負担』
