障害者差別解消法とは?障害者本人が解説

下肢不自由障害。片足不全。義足をつけて生活をする。身体障害者手帳2級を所持。


この記事では『障害者差別解消法』について紹介する。

・障害差別解消法ってなに?

・合理的配慮って具体的には?

・罰則や問題点が気になる

 

上記のような疑問を抱いている方や、障害者に対する接し方がわからない健常者の方にもぜひ読んで頂きたい内容となっている。

実は僕自身、身体障害者手帳2級を持っており、職場での合理的配慮や問題点など、身をもって感じたことがたくさんある。

今回は、そんな僕が体験談を踏まえて執筆したのでぜひ最後まで読んでほしい。

 

この記事を読んでわかること

 

障害者差別解消法とは

まずはじめに、障害者差別解消法について紹介したい。

障害者差別解消法とは、障害を理由に差別的な扱いや権利の侵害を禁止するために2016年に施行された新しい法律だ。

もう少し噛み砕いて説明すると、差別を禁止して合理的な配慮をすることで平等な権利(機会、チャンス、待遇)を保障する法律ということだ。

この法律は、障害者基本法の第四条を具体的に実現するために創られた。

障害者基本法の第四条では、差別を禁止し、社会的なバリアをなくすために合理的配慮をすることを定めている。

 

障害者基本法 第四条(差別の禁止)

何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない。
2 社会的障壁の除去は、それを必要としている障害者が現に存し、かつ、その実施に伴う負担が過重でないときは、それを怠ることによつて前項の規定に違反することとならないよう、その実施について必要かつ合理的な配慮がされなければならない。
3 国は、第一項の規定に違反する行為の防止に関する啓発及び知識の普及を図るため、当該行為の防止を図るために必要となる情報の収集、整理及び提供を行うものとする。

 

一つ勘違いして欲しくないことは、障害者を特別扱いするのではなく、差別をなくすことで健常者と同じように権利を保障することだ。

では、実際に差別とはどういった行為なのか次のトピックで具体例を挙げながら紹介しよう。

障害者差別解消法における差別の定義

このトピックでは障害者差別解消法における差別の定義について紹介する。

障害者差別解消法では2種類の差別を禁止している。

 

不当な差別的な扱い

見えない、聞こえない、歩けない、といった機能障害を理由に差別すること。

例をあげると、聴覚障害者が筆談を必要としているときに対応を後回し又は拒否することや、保護者や介護者がいないことを理由に入店を拒否すること。

簡略すると、健常者と同等の扱いをしてもらえないことだ。

 

合理的配慮の不提供

障害者の障害特性に合った配慮をしないこと。

例をあげると、車椅子で電車やバスに乗る際にスロープを出して補助をすることの拒否や、通勤ラッシュを避けた時間帯に通勤することの提案・提供をしないこと。

簡略すると、障害者にとって必要不可欠な配慮を受けられないことだ。

 

僕自身、公共の場や職場で多くの人にサポートをして頂いて本当に助かっている。

次のトピックでは、そんな僕の体験談も踏まえて合理的配慮についてもう少し詳しく確認していこう。

障害者差別解消法の合理的配慮

このトピックでは、障害者差別解消法の合理的配慮について紹介する。

合理的配慮とは、障害者も健常者と同じように平等な機会を確保するために、一人ひとりの障害特性に合わせて個別に調整や変更をすることだ。

具体例として僕の体験談をあげると、以前勤めていた会社では、座席をコピー機に一番近い手前側にしてくれたり、台風などで天候が悪化する前に帰宅させてくれたりという配慮があった。

※僕自身、右足が義足で両手に松葉杖を使用して生活している。

一見すると、特別扱いのようにも見えるが、義足で松葉杖を使って生活するのは想像以上に大変で、一日に何度もコピー機とデスクを往復する事務職では短い移動距離でも身体への負担は大きい。

さらに、雨などで足元が滑りやすい日は歩くだけでも神経を使う。

こういった不安要素を取り払ってようやく健常者と対等になれるのだ。

しかしながら、障害者それぞれ配慮してほしいポイントは異なるので、本人と事業者でよく話し合う必要があるだろう。

※事業者:会社や事業所などの担当者

障害者差別解消法の罰則

このトピックでは、障害者差別解消法の罰則について紹介する。

事業者に課せられた不当な差別的取な扱いの禁止が守られない場合に罰則があるが、直ちに罰則を課すことはしていない。

しかしながら、繰り返し障害者の権利の侵害に当たるような差別を行い、嘘の報告をしたり、報告を怠ったりした場合には罰則の対象になる。

第六章 罰則

第二十五条 第十九条の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第二十六条 第十二条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、二十万円以下の過料に処する。

引用:内閣府『障害者基本法(昭和四十五年五月二十一日法律第八十四号)』

障害者差別解消法の問題点

このトピックでは、障害者差別解消法の問題点について紹介する。

この法律の問題点は、合理的配慮を事業者に対して義務と定めているわけではなく、努力義務にしていることだ。

努力義務というのは、努力をすることを定めていて、合理的配慮をしなければならないと定めているわけではない。

さらに、合理的配慮は事業者の負担が重すぎない範囲での対応を求められていて、定義が曖昧なことが一番の問題点だ。

そのため、僕が以前勤めていた会社でも、配属された部署が障害者を初めて雇用したという理由もあるが、最初の頃は満足のいく配慮を得られなかった。

しかしながら、障害者差別解消法のような具体的な努力が求められる努力義務規定の特徴は、義務規定に変更されることがあることだ。

合理的配慮が義務規定になることで、合理的配慮に対する意識が高まり、この問題は解決するだろう。

障害者差別解消法 まとめ

いかがだっただろうか。

今回は障害者差別解消法について紹介した。

最後にこの記事をまとめたので確認してほしい。

・障害者差別解消法とは、差別を禁止して平等な権利を保障する法律

・合理的配慮とは、それぞれの障害特性に合わせた配慮をすること

・問題点は合理的配慮を努力義務にとどめていること

 

障害者である僕自身の体験談や思うことをこの記事に載せられたので、最後まで読んでくれたあなたの課題を解決できるものであったならとても嬉しい。

今後も、障害者目線で様々な記事を執筆していくので、ぜひブックマークもしくはスマホのホーム画面に追加して定期的に確認してほしい。

 

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