コラム

免疫機能障害とは?基礎情報から認定基準や等級表を確認

この記事では『免疫機能障害とはどんな病気か。また、免疫機能障害で障害者手帳を交付される条件』について紹介する

この後のトピックを見ると、『免疫機能障害』についての疑問や課題が解決しているはずだ。

免疫機能障害とは?

免疫機能障害は正式には「ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害」を指す。

HIV(Human Immunodeficiency Virus)感染により、免疫力が低下する病気だ。

心臓機能障害や肝臓機能障害と同様、内部機能障害として認定されている。

 

免疫機能障害の種類と特徴

免疫機能障害は、先天性免疫不全症候群後天性免疫不全症候群に分かれる。

 

先天性免疫不全症候群

先天性免疫不全症候群とは一般に原発性免疫不全症と呼ばれることが多く、生まれつき免疫力が低下状態にある症状のことを指す。

症状の特徴としては、同じ病原体による感染症を反復したり、重症化してしまう恐れがある点だ。(参考:1

 

後天性免疫不全症候群

後天性免疫不全症候群とは、ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus;HIV)によって生じ、免疫力が低下する症状だ。

症状の特徴としては、適切な処置を施さないと重い全身性免疫不全によって、悪性腫瘍を引き起こす可能性がある。(参考:2

免疫機能障害の等級と認定基準

さて、免疫機能障害の症状や種類について確認した。
免疫機能障害には2つの種類があり、種類別に症状の程度が違うことも理解頂けたと思う。

ここで難しい問題だが、免疫機能障害は人によって症状が違う。そのため、全ての免疫機能障害者に身体障害者手帳が交付されるわけではない。

身体障害者手帳が交付される条件として、身体障害者認定基準を満たす必要がある。

それでは、具体的に見ていこう。

 

身体障害認定基準とは

障害認定とは”対象者が身体障害者である“ということを定めたものだ。

身体障害の認定基準は都道府県によって様々。
いくつかの項目が設定してあり、そのどれかしらに当てはまることで該当者として認定されるのだ。

 

免疫機能障害の等級と認定基準

【まずは等級表をチェック】

級別 免疫機能障害
1級 ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により、日常生活がほとんど不可能なもの
2級 ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により、日常生活が極度に制限されるもの
3級 ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により、日常生活が著しく制限されるもの(社会での日常生活活動が著しく制限されるものを除く。)
4級 ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により、社会での日常生活活動が著しく制限されるもの

 

ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害認定基準 (参考:3

1)13歳以上

等級表1級に該当する免疫機能障害者

a)下記6項目以上に該当する者

1.白血球数について 3,000/µ1未満の状態が 4 週以上の間隔をおいた検査において連続して 2 回以上続く

2. Hb 量について男性 12g/dl 未満、女性 11g/dl 未満の状態が 4 週以上の間隔をおいた検査において連続して 2 回以上続く

3. 血小板数について 10 万/µ1未満の状態が 4 週以上の間隔をおいた検査において連続して 2 回以上続く

4. ヒト免疫不全ウイルス-RNA量について5,000コピー/ml以上の状態が 4 週以上の間隔をおいた検査において連続して 2 回以上続く

5. 1 日1時間以上の安静臥床を必要とするほどの強い倦怠感及び易疲労が月に 7 日以上ある

6. 健常時に比し 10%以上の体重減少がある

7. 月に7日以上の不定の発熱(38℃以上)が2か月以上続く

8. 1日に3回以上の泥状ないし水様下痢が月に 7 日以上ある

9. 1日に2回以上の嘔吐あるいは30分以上の嘔気が月に7日以上ある

10. 口腔内カンジダ症(頻回に繰り返すもの)、赤痢アメーバ症、帯状疱疹、単純ヘルペスウイルス感染症(頻回に繰り返すもの)、糞線虫症及び伝染性軟属腫等の日和見感染症の既往がある

11. 生鮮食料品の摂取禁止等の日常生活活動上の制限が必要である

12.軽作業を越える作業の回避が必要である

b)回復不能なエイズ合併症のため介助なくしては日常生活がほとんど不可能な状態のもの

 

等級表2級に該当する免疫機能障害者

a)CD4陽性Tリンパ球数が200/µ1以下で、上記の項目(1〜12)のうち3項目以上が認められるもの

b)エイズ発症の既往があり、上記の項目(1〜12)のうち 3 項目以上が認められるもの

c)CD4 陽性Tリンパ球数に関係なく、上記の項目(1〜12)のうちaからdまでの1つを含む 6 項目以上が認められるもの

 

等級表3級に該当する免疫機能障害者

a)CD4 陽性Tリンパ球数が 500/µ1以下で、上記の項目(1〜12)のうち3 項目以上が認められるもの

b)CD4 陽性 T リンパ球数に関係なく、上記の項目(1〜12)のうち1から4までの 1 つを含む 4 項目以上が認められるもの

 

等級表4級に該当する免疫機能障害者

a)CD4 陽性Tリンパ球数が 500/µ1以下で、上記の項目(1〜12)のうち
1項目以上が認められるもの

b)CD4 陽性Tリンパ球数に関係なく、上記の項目(1〜12)のうち1から
4までの1つを含む 2 項目以上が認められるもの。

身体障害者手帳の申請について

さて、これまで免疫機能障害の認定基準や等級表について確認してきた。
あなたの理解に役立ったなら嬉しい。

身体障害認定を得ることができたら、次に身体障害者手帳を取得することがあるだろう。そのあたりを見ていきたい。

 

そもそも身体障害者手帳とは?

身体障害者手帳とは、身体障害者福祉法が定める「身体上に障害がある者」に対して、都道府県知事や指定都市の市長が交付する手帳のことだ。

(※上記写真の手帳は実際に僕が所有している手帳

身体障害者手帳の所持は「身体障害者」としての1つの特徴であり、多くのサービスやメリットを受けることが可能となる。

身体障害者手帳の申請方法は?

身体障害者手帳の取得はあくまで任意だ。
なので、自発的に取得しようと思わなければ手に入らない。

身体障害者手帳を申請し発行するには、近くの役所で手続きが必要となり、手続きをするために必要な書類等がたくさんある。
人によってはなかなか困難を極めるだろう。

下の図を確認してもらいたい。

まず始めに、障害認定基準で身体障害者手帳を取得できるのかを確認した後、障害等級表と照らし合わせて手帳の申請資格を確認する。

次に、市区町村の障害福祉窓口で診断書や交付申請書を取得し、書類を揃える必要がある。

そして最後に書類を提出すれば身体障害者手帳の取得は完了する。

身体障害者手帳の申請や取得を目指す場合、実際にはうまくいかないことが沢山ある

そんな時はぜひこちらの記事(『【体験談】身体障害者手帳の申請・取得方法を紹介』)を参考にして欲しい。

※ 本当はこの記事内で詳しく説明したいのだが、説明が長くなってしまい良くないのではないかと考えた。なので、別の記事で身体障害者手帳の申請・取得の方法を紹介する。

免疫機能障害についてのまとめ

いかがだっただろうか。
少し長くなってしまったが、免疫機能障害の基本情報や認定基準から身体障害者手帳の申請方法までをまとめてみた。

今後とも身体障害者手帳を持つ当事者として、あらゆるトピックで記事の執筆を試みたい。

是非とも今回の記事があなたの課題を解決するものであったなら嬉しく思う。

 

・参考リスト

参考1:公益財団法人 母子健康協会「先天性免疫不全症について」
参考2:NIID 国立感染症研究所 「AIDS(後天性免疫不全症候群)とは」
参考3:『免疫機能障害』

ABOUT ME
渡邉まさる
先天性内部機能障害 / 身体障害者手帳1級所持 / うつ病の闘病経験 / 青山学院大学在学中にRepeL, Inc.を創業 / 個人ブログはこちら