【2019年最新】障害厚生年金とは?障がい者本人が紹介

先天性胆道閉鎖症。15歳で肝臓移植・17歳で腸閉塞を発症。身体障害者手帳1級。個人ブログはこちら


この記事では『障害厚生年金』について紹介する

「検索しても思い通りの情報にアクセスできない!」こんな煩わしさを思い知ったことはないだろうか?

今回は、身体障害者手帳1級を持つ僕自身が障害厚生年金について理解しづらいポイントをわかりやすく紹介する。

この後のトピックを見ると、『障害厚生年金の概要・障害厚生年金の受給資格・申請方法や更新方法』についての疑問や課題が解決しているはずだ。

この記事を読んでわかること

障害厚生年金とは?

障害厚生年金とは、病気や怪我によって障害の状態になってしまった時に支給される厚生年金の1つだ

障害厚生年金が支給されるためには、病気や怪我の初診日に厚生年金を払っている必要がある。他にもいくつか支給要件(条件)があるので、後々のトピックで紹介する。

障害厚生年金は障害基礎年金と同じように障害年金として区分される。
2つの違いについて確認していこう。

 

障害厚生年金と障害基礎年金の違い

障害厚生年金と障害基礎年金の違いは主に2つある。

1.支給要件(条件)の違い

2.支給金額の違い

それぞれの違いについて確認していこう。

 

支給要件の違い

障害厚生年金と障害基礎年金では、支給される要件が違う。
細かい要件の違いはあるが、ここでは2つほど紹介したい。

加入保険 障害年金等級
障害基礎年金 国民年金 1級・2級
障害厚生年金 厚生年金 1級・2級・3級

上記図の通り、障害基礎年金は初診日の際に国民年金を払っていれば支給されるが、障害厚生年金は厚生年金を初診日の際に支払っている必要がある。

さらに、厚生年金が障害年金等級3級に対しても支給されるが、障害基礎年金は3級への支給はない。

 

支給金額の違い

障害厚生年金と障害基礎年金では、支給される金額が違う。

障害年金等級 年金種類 年金額
1級 基礎年金 974,125円 + (子の加算)
厚生年金 (報酬比例の年金額)x1.25
+(配偶者の加給年金額)
2級 基礎年金 779,300円 + (子の加算)
厚生年金 (報酬比例の年金額)
+(配偶者の加給年金額)
3級 基礎年金
厚生年金 (報酬比例の年金額)

上記の表では、障害厚生年金の支給額がよくわからないと思うが、安心して欲しい。
後のトピックで詳しく説明をする。

もし障害基礎年金についてもっと詳しく知りたい方がいたら、下記の参考記事を確認して欲しい。

 

障害厚生年金の支給要件

障害厚生年金の支給要件は主に3つだ。

 

1.初診日に厚生年金に加入していること

2.初診日の前日までに保険料の未納がないこと

3.一定程度以上の障害状態にあること

 

初診日に厚生年金に加入していること

障害厚生年金が支給される条件として、初診日(病気や怪我で最初に医師の診断を受けた日)に厚生年金に加入している必要がある

その後、初診日から1年6ヶ月後を「障害認定日」とし、その翌月から障害厚生年金が支給される。

障害基礎年金と異なるポイントとして、障害厚生年金は20歳以前であったとしても支給される(参考:1

しかしながら、扶養家族ではなく本人が厚生年金に加入していた場合のみ支給されるので、注意が必要だ。

 

初診日の前々月までに保険料の未納がないこと

障害厚生年金は初診日に65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がない、または免除されている方にのみ支給される

さらに、初診日のある月の前々月までの加入期間のうち全体の3分の2以上保険料を納付している必要があるので、注意が必要だ。

 

一定程度以上の障害状態にあること

障害厚生年金の支給を受けるためには、「障害等級表」で定められた1級・2級・3級・障害手当金の交付条件にあたる障害である必要がある。

この障害等級は身体障害者手帳の等級とは別物なので気をつけよう。

障害等級表に関しては、以下の参考記事を確認して欲しい。

 

障害厚生年金で貰える金額は?

さて障害厚生年金の支給要件が確認できたところで、この章では実際に障害厚生年金で貰える金額について見ていこう。

まずは障害厚生年金支給金額の計算式を下の表で確認して欲しい。

1級 報酬比例の年金額 × 1.25 + 障害基礎年金1級 +(子の加算額)+(配偶者の加算額)
2級 報酬比例の年金額 + 障害基礎年金2級 +(子の加算額)+( 配偶者の加算額)
3級 報酬比例の年金額 ※最低保障額 585,100円
障害手当金 報酬比例の年金額の2年分(最低保障額 116万9000円)

 

障害基礎年金は年間固定金額が支給されていたが、障害厚生年金は貰っていた給与によって金額が変動する(報酬比例)。

今回は厚生年金加入年数が10年、平均年収が360万円、配偶者・子供が0人の場合をシュミレーションしてみよう。

自分自身が障害厚生年金をいくら貰えるのかをシュミレートできるツールがあるので、ぜひ利用して欲しい。

障害厚生年金の計算方法

一つ前のトピックで、比例報酬の年金額という難しい言葉が出てきた。

先ほど紹介したシュミレートできるツールで計算すれば問題ないのだが、計算方法を詳しく知りたいという方のために紹介したい。

少々複雑な計算になるが、報酬比例の年金額の計算方法について出来るだけわかりやすくまとめたのでみてほしい。

後ほど詳しく紹介するが、「本来水準」と「従前額保障」を計算して、金額が高いほうが報酬比例の年金額になるので覚えておこう。

まずは、平均標準報酬月額平均標準報酬額を計算する。

 

平均標準報酬月額と平均標準報酬額の計算式

平均標準報酬月額と平均標準報酬額の違いは、標準報酬月額に賞与を含めるか含めないかの違いだ。(平成15年4月以降、賞与も含めるようになった)

 

平均標準報酬月額の計算方法

1.平成15年3月までの標準報酬月額(事業主から被保険者に支払われる毎月の報酬を区切りの良い幅で区分したもの)を合計する。

2.合計した金額を平成15年3月までの被保険者期間の月数で割る。

 

平均標準報酬額の計算方法

1.平成15年4月からの標準報酬月額標準賞与額(税抜き前の賞与から1,000円未満の金額を切り捨てたもの)を合計する。

2.合計した金額を平成15年4月からの被保険者期間の月数で割る。

 

本来水準の計算式

先ほどの計算式で算出した平均標準報酬月額と平均報酬額を下記の式に当てはめて計算してほしい。

※被保険者期間が300日(25年)未満の場合は、300日とみなして計算する。

 

従前額保障の計算式

※1)生年月日によって異なる

※2)昭和13年4月2日以降に生まれた方は0.998

詳しくは日本年金機構『障害厚生年金の受給条件・支給開始時期・計算方法』を参照してほしい。

 

上記の方法で、本来水準と従前額保障を計算して、より高いほうが報酬比例の年金額になる。

障害厚生年金は働いている場合でも貰える?

さて、障害厚生年金で貰える金額は確認できたと思う。

しかしながら、「働いている場合でも障害厚生年金って貰えるの?」と疑問に思う方もいるだろう。

結論から言うと、障害厚生年金には所得の制限は無く、いくら稼いでいようが障害厚生年金を受け取ることが可能だ。

一方で、障害基礎年金には所得制限があるので、間違えないように注意しよう。

障害厚生年金の申請・更新方法

さて、障害厚生年金で貰える金額は確認できたと思う。

最後に障害厚生年金を実際に申請するための方法を見ていこう。

 

障害厚生年金の申請場所

障害厚生年金は、お近くの年金事務所に申請する必要がある。

基本的には本人が申請をするのが好ましいが、代理人が申請しても大丈夫だ。

 

障害厚生年金の申請に必要な書類

障害厚生年金の申請に必要な書類は8つある。以下で確認していこう。

1.年金請求書

2.受診状況等証明書

障害厚生年金の申請をするためには初診日を明らかにする必要がある。
そのため、受診状況を確認できる証明書の用意が必要だ。

ただし、診断書作成医療機関と初診病院が同じである場合には提出しなくても良い

 

3.診断書

障害認定日による請求の場合、障害認定日以降3ヶ月以内の症状が記載されている診断書が必要になる。

事後重症による請求の場合、年金請求書提出日以前3ヶ月以内の障害の状態が記載されている診断書が必要になる。

ちなみに、複数の障害を抱えている(共同執筆者の黒田を例にすると血液、肢体など)場合、どの障害で障害年金を申請するか、あるいは全ての障害で申請するかは自己判断なのだが、診断書は障害別に分かれており、診断書を主治医に依頼するには1枚あたり自費で5,000円ほどかかるので、覚えておこう。

 

4.病歴・就労状況等申立書

この申立書は、発症から現在までの日常生活状況や就労状況を記載するものだ。

診断書では伝えきれない日常生活状況を伝えるための重要な書類なので、覚えておこう。

 

5.年金手帳

郵送で発送する場合には、基礎年金番号が記載されているページのコピーを同封する必要がある。

 

6.戸籍抄本・住民票

戸籍謄本や住民票は提出日から半年以内でなければならないので注意しよう。

 

7.銀行口座の通帳・キャッシュカードの写し

 

8.身体障害者手帳(精神保健福祉手帳・療育手帳)の写し

もし取得していない場合には提出しなくても良い。

 

9.印鑑(認印)

 

障害厚生年金の申請から受け取るまで

障害厚生年金を申請してから実際に受け取るまでの流れを説明したい。
主に5段階あるので、見ていこう。

 

障害厚生年金は更新手続きが必要

障害厚生年金には申請したら一生支給され続ける永久認定支給の期限が決まっている有期認定(1年~5年毎に更新)がある。

有限認定を受けた場合には、障害厚生年金の更新手続きが必要となるのだ。

有期認定の障害厚生年金、更新手続きは更新月の前月末頃に日本年金機構から更新用の書類が届くので、対応する必要がある。

まとめ

いかがだっただろうか。
今回は、障害厚生年金について執筆をした。

実際、障害厚生年金の申請は結構複雑だ。
もし、申請に手こずるようであれば、社労士に相談するのも方法の1つだろう。

今後とも身体障害者手帳を持つ当事者として、あらゆるトピックで記事の執筆を試みたい。

是非とも今回の記事があなたの課題を解決するものであったなら嬉しく思う。

 

・参考リスト

参考1: 障害年金ほっとライン『未成年者の障害厚生年金請求』

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