この記事では『身体障害者手帳6級のメリット』について紹介する。
この記事にたどり着いたということは「身体障害者手帳6級について自分が知りたい情報を集めたいけど、十分に情報が取れるサイトが無い」という課題を抱えているのではないだろうか。
それなら安心して欲しい。
実は僕自身、身体障害者手帳級手帳1級を持っている。
確かに、身体障害者手帳1級と6級では手帳等級が違う。しかしながら身体障害者手帳1級と6級は受けることのできるメリットが同じである場合が多い。
今回は、記事を執筆するにあたって実際に僕自身が身体障害者手帳を利用して様々なサービスを受けてきた。
さらに、身体障害者手帳の等級の違いによって受けることのできるメリットを比較するトピックも用意した。
必ずあなたが”イマ”必要としている身体障害者手帳の情報が見つかるはずだ。
もくじ
そもそも身体障害者とは
身体障害者手帳6級のメリットを説明する前に、身体障害者の定義について軽く触れておきたい。
身体障害者とは、「障害者の雇用の促進等に関する法律」(昭和 35 年法律第 123 号。以下「法」という。)に規定される身体障害者をいう。
原則として身体障害者手帳の交付を受けている者をいうが、身体障害者手帳の交付を受けていなくて も、指定医又は産業医(内部障害者の場合は指定医に限る。)の診断により確認 されている者も含む。
参照:厚生労働省資料
つまり、身体障害者とは「障害者の雇用の促進等に関する法律」に当てはまる障害を持つ特定の人物を指す。
場合によっては、身体障害者手帳を持っていない者であっても、身体障害者として認められる場合もある。
実際には「身体障害者手帳を持っている人だけが身体障害者だ」と勘違いしてる人が多いように思う。
なので、改めて確認することは非常に重要なことなのだ。
※ もし仮に障害者雇用促進法について知りたい方はこちらの記事(『【体験談】障害者雇用の課題や問題点の本質に迫る』)を確認して欲しい。
身体障害者手帳とは
さて、このトピックでは身体障害者手帳について紹介する。
身体障害者手帳とは、身体障害者福祉法が定める「身体上に障害がある者」に対して、都道府県知事や指定都市の市長が交付する手帳のことだ。
(※上記写真の手帳は実際に僕が所有している手帳
身体障害者手帳の所持は「身体障害者」としての1つの特徴であり、多くのサービスやメリットを受けることが可能となる。
身体障害者手帳6級とは
さて、このトピックでは身体障害者手帳6級について紹介する。
身体障害者手帳には6つの種類があることはご存知だろうか。
手帳は1級に近いほど重度の障害であり、6級に近づくほど軽度の障害とされている。
つまり、身体障害者手帳6級とは手帳の種類の中で最も軽度の身体障害として認定され、交付される手帳のことなのだ。(※あくまで手帳上は軽度の認定ということだ。実生活において軽度の障害というわけではない。
そこで、次のトピックでは身体障害者手帳6級所持者のメリットを確認しよう。
身体障害者手帳6級のメリット
このトピックでは身体障害者手帳6級のメリットを紹介する。
実際に手帳所持者である僕自身の体験を参考にして紹介している部分もあるので、よりリアルな情報が提供できると思う。
まずは簡単に身体障害者手帳6級のメリットを一覧形式で並べる。
その後、それぞれのメリットについて詳しく紹介していきたい。
身体障害者手帳6級のメリット一覧
大阪旅行で利用できる6級手帳のメリット
身体障害者手帳6級、JR新幹線の割引メリット
身体障害者手帳を利用することで新幹線の特急券が割引になる。
例えば、普通料金で東京駅から新大阪へ新幹線を利用して行こうとすると2人で往復57,800円掛かる。
しかしながら、身体障害者手帳を利用すると2人で往復40,280円を支払えば新幹線に乗ることができるのだ。
身体障害者手帳を利用した特急券の購入方法はこちらの記事(『【体験談】JR新幹線の障害者割引を利用した感想』)で紹介している。
身体障害者手帳6級、USJの割引メリット
障害者手帳を利用することでUSJの入場料が半額になる。
通常の大人入場料は7,300円(2018年10月現在)だが、手帳の障害者割引を利用すると大人3,600円で入場できる。
さらに、並ばずにアトラクションへ乗ることができる「ゲストサポートパス」も手帳を提示することで利用可能だ。
USJの身体障害者手帳メリットについてさらに詳しい情報はこちらの記事(『【体験談】障害者割引でUSJを3倍楽しもう!』)で紹介しているので、ぜひ興味のある方には見て欲しい。
大阪から少し京都へ観光の足をのばすと…
大阪から京都へ観光の足をのばし、お寺巡りをすることもあるだろう。
そんな時にも便利な身体障害者手帳。
京都のお寺のほとんどで入場料が無料、または割引になるのだ。
もちろん同伴者も一緒に無料、または割引サービスを受けることができるので、ぜひ京都に行った際は利用して欲しい。
身体障害者手帳6級メリット、障害者雇用
※)ラルゴ高田馬場 滝田さんへのインタビュー時写真 右は僕。笑
この記事を読んでいる方の中には「今の職場を変えたい!」と思われる方もいるのではないだろうか。
原因としては「自分はもっと違う仕事がしたい。給料をあげて欲しい!」と思う人もいれば、「今の職場は全然配慮にかけている!」と思われる方もいるだろう。
もしそう思われるのであれば、チャンスだ。
なぜならば、身体障害者の受け入れ態勢はどこの企業も十分に備えているため。引く手数多だという現実がある。
そのため、圧倒的に障害者雇用での転職を有利に進めることができるのだ。
障害者の就職・転職支援をしている『ラルゴ高田馬場』へインタビューを敢行した際、「障害者雇用での転職で給料が上がるケースは結構ある」とのことだった。ましてや、身体障害者手帳6級を所持していればその確率も高いだろう。
※『ラルゴ高田馬場』インタビュー全文はこちら
障害者雇用について詳しく知りたい方は下記の一覧表から確認して欲しい。
障害者雇用の体験談記事一覧
障害者手帳6級でディズニーランドを快適にすごす
身体障害者手帳6級を利用することで、ディズニーランドを快適に過ごすことができる。
ディズニーランドではUSJのように入場料の割引は無いが、アトラクションに乗車する際、ストレスを感じることなく乗れるサービスがある。
そのあたりの情報は、こちらの記事(『【実体験】ディズニーランドで身体障害者手帳を利用してみた』)に詳しく記述した。もしディズニーランドに遊びに行く予定があるのなら、ぜひ読んで欲しい。
障害者手帳6級メリット、映画の割引
身体障害者手帳6級を利用することで、800円分の映画券割引が適用される。
通常料金1800円の映画券が1000円になるのだ。
さらに、身体障害者手帳1級を所持している本人だけで無く、付き添いの方にも割引が適用されるので、合計で1600円分のメリットになる。
身体障害者手帳1級を利用した映画の割引メリットに関してはこちらの記事(『障害者割引で映画を1000円で鑑賞した感想』)で紹介しているので確認して欲しい。
上記の他にも身体障害者手帳6級のメリットは沢山ある。
もし興味のある人がいるならばぜひこちらの記事(『【体験談】身体障害者手帳のメリットを紹介』)を紹介したい。
身体障害者手帳で受けられる障害福祉サービス
このトピックでは、身体障害者手帳で受けられる障害福祉サービスについて紹介する。
障害福祉サービスとは、身体、精神、知的といった障害のある方や特定の疾患のある方の生活を支援してくれるサービスのことだ。
自宅や施設で介護や自立訓練などのサービスを利用料金の1割負担で受けることができる。
下の表にわかりやすくまとめたので、ぜひ確認して欲しい。
※障害福祉サービスについて詳しく知りたい方はぜひこちらの記事を読んで欲しい(障害福祉サービスとは?【障害者本人が紹介】)
身体障害者手帳6級と1級の違い
さてこのトピックでは、身体障害者手帳6級と1級の違いについて紹介したい。
結論から言うと、身体障害者手帳6級と1級では受けることのできるメリットやサービスに違いがあるということだ。
つまり、身体障害者手帳1級所持者の場合には受けれるメリットやサービスがある一方で、6級所持者の場合には同じメリットを受けることができない。
いくつか例で確認しよう。
身体障害者手帳6級では、医療費の助成が受けられない
都道府県や市区町村によっては、身体障害者手帳6級では医療費の助成を受けることができない場合がある。
例えば、僕が身体障害者手帳の交付を受けた東京都の場合、身体障害者手帳1級、または2級所持者しか医療費の助成を受けることができない。(内部機能障害者の場合は3級までが助成の対象。)
障害者雇用においての算出方法の違い
身体障害者手帳6級と1級では障害者雇用において算出方法が違う。
下の2つの表を確認して貰いたい。
障害等級 | 手帳等級 | 程度 |
1級 | 身体障害者手帳 1級 | 重度 |
2級 | 身体障害者手帳 2級 | 重度 |
3級 | 身体障害者手帳 3級 | (内部機能障害の場合)重度 |
4級 | 身体障害者手帳 4級 | – |
5級 | 身体障害者手帳 5級 | – |
6級 | 身体障害者手帳 6級 | – |
7級 | 身体障害者手帳 7級 | 手帳交付無し |
常用雇用労働者のカウント数 (週30時間以上の勤務) |
|
身体障害者 | 1 |
重度の身体障害者 | 2 |
つまり、身体障害者手帳1級・2級は重度の身体障害者として認定され、障害者雇用の算出方法においても1人で2人分としてカウントされる。
一方で身体障害者手帳6級の場合には、障害者雇用の算出は1人で1人分のカウントしかされないのだ。
身体障害者手帳6級を取得できる障害の種類
このトピックでは身体障害者手帳6級を取得できる障害の種類について紹介する。
下の表にわかりやすくまとめたので、ぜひ確認して貰いたい。(※参考:1
視覚障害 | 一眼の視力が0.02以下, 他眼の視力が 0.6以下のもので,両眼の視力の和が 0.2 を超えるもの |
聴覚障害 | 1.両耳の聴力レベルが70デシベル以上のもの(40センチメートル以上の距離で発声された会話語を理解し得ないもの)
2.一側耳の聴力レベルが90デシベル以上,他側耳の聴力レベルが50デシベル以上のもの |
上肢障害 | 1.一上肢のおや指の機能の著しい障害
2.ひとさし指を含めて一上肢の二指を欠くもの 3.ひとさし指を含めて一上肢の二指の機能を全廃したもの |
下肢障害 | 1.一下肢をリスフラン関節以上で欠くもの
2.一下肢の足関節の機能の著しい障害 |
・それぞれの障害に関する詳しい情報一覧
- 視覚障害
- 聴覚・平衡機能、音声機能・言語機能又はそしゃく機能障害
- 肢体不自由
- 心臓機能障害
- じん蔵機能障害
- 呼吸器機能障害
- ぼうこう又は直腸機能障害
- 小腸機能障害
- ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害
- 肝臓機能障害
身体障害者手帳6級を申請・取得する
このトピックでは実体験に基づいて身体障害者手帳6級の申請・取得方法を紹介する。
何度も言うようだが、実際僕が持っているのは1級手帳。しかしながら、1級手帳と6級手帳は申請・取得方法が全く同じだ。
よって、”実体験に基づいて”という言い方をさせて貰った。
さて、実際の身体障害者手帳の申請・取得方法は下の図を確認して欲しい。
まず始めに、障害認定基準で身体障害者手帳を取得できるのかを確認した後、障害等級表と照らし合わせて手帳の申請資格を確認する。
次に、市区町村の障害福祉窓口で診断書や交付申請書を取得し、書類を揃える必要がある。
そして最後に書類を提出すれば身体障害者手帳6級の取得は完了する。
身体障害者手帳6級の申請や取得を目指す場合、実際にはうまくいかないことが沢山ある。
そんな時はぜひこちらの記事(『【体験談】身体障害者手帳の申請・取得方法を紹介』)を参考にして欲しい。
※ 本当はこの記事内で詳しく説明したいのだが、説明が長くなってしまい良くないのではないかと考えた。なので、別の記事で身体障害者手帳の申請・取得の方法を紹介する。
身体障害者手帳6級のメリットについてのまとめ
いかがだっただろうか。
今回は身体障害者手帳6級のメリットについて紹介した。
実際に僕自身が身体障害者手帳を持っていることで、実体験を交えながらより詳しく紹介することができた。
少々長くなってしまったので、一度読んだだけでは身体障害者手帳6級のメリットのすべてを把握することはできなかったと思う。
ぜひ、ブックマークもしくはスマホのホーム画面に追加して定期的に見直してもらいたい。
身体障害者手帳6級について自分が知りたい情報を集めたいけど、十分に情報が取れるサイトが無い。という課題をこの記事が解決できていたのなら嬉しい。
・参考リスト
参考1: 厚生労働省 『障害等級表』 PDF